未払いの請負代金債権の回収の方法は?支払督促や民事訴訟の提起について解説!

今回は、クライアントからの依頼に基づいて仕事をしたにもかかわらず、報酬を支払ってもらえない、踏み倒された場合の対応について、解説します。

 

ご相談~請負契約に基づいた行った仕事の報酬の未払いに対する請求~

豊中市在住の40代男性のAさんから次のようなご相談がありました。

Q:私は、豊中市で内装業をして生計を立てています。先月、知り合いのBから頼まれて、Bが済んでいる2LDKのマンションのリフォームをしました。

受注した時に契約書などは作成していません。費用は、材料費と私の報酬込みで全部で80万円でした。

仕事が終わったので、Bに費用を請求したところ、Bは「80万円だなんてとんでもない。60万円くらいだと思っていた。支払って欲しいんだったら裁判でもなんでもしろ」といって、支払うつもりがないようでした。

現在、1円の支払いも受けていないのですが、私はどうすればいいのでしょうか?あと、これは警察に届け出た方がいいのでしょうか?

(ご相談の内容には変更を加えており、実際のものと異なります。)

 

A:報酬の踏み倒しですか。それは大変な思いをされましたね。

まず、リフォームの費用を支払ってもらえるかどうかは、民事上の争いになります。

リフォームを受注した時に契約書を作成していないため、請求できる報酬額は、「相当な報酬額」となりますが、これを決めるのは難しい問題です。

今回のケースでは、80万円を請求されていますが、刊行されている単価本などで積算をした結果、必ずしも80万円になるとは限らないでしょう。

請求の手続きとしては、まずは司法書士などの法律家が内容証明郵便を送付し、それでも支払わない場合は支払督促の手続きを利用したり、簡易裁判所への民事訴訟の提訴を検討することになります。

 

また、本件を警察に届けるべきか、つまり、Bの行為が犯罪に該当するかどうかですが、Aさんに発注した当初から費用を支払う気が無かったのであれば、詐欺として告訴できる可能性もあります。

しかし、元々支払う気はあったが、請求を受けた段階で支払う気がなくなったのであれば、詐欺には該当せず、犯罪とは言えないでしょう。

 

請負代金請求の裁判

請負代金請求の要件事実と相当な報酬

民事訴訟において、請負契約に基づく代金を請求する場合、次の事実を原告側にて主張立証する必要があります。(附帯請求については割愛します。)

①請負契約の成立

②仕事の完成又は報酬の前払特約の成立及びその支払期限の到来

③ ①で具体的な報酬額を定めなかった場合は、相当な報酬額

 

今回のご相談のケースでは、①の請負契約の成立と②の仕事の完成については争いはなさそうです。

問題は、③の相当な報酬額の算定になります。

この「相当な」報酬額については、公共工事の積算基準や建設物価などの刊行されている単価本を参考にしつつ判断するしかありません。

 

支払督促と簡易裁判所への提訴

報酬の額が決まったら、次は、請求手続きの方法なのですが、今回のようなケースでは支払督促の制度を使ってもいいでしょう。

支払督促は、相手からの異議が出なければ、確定判決と同様の効力を生じ、強制執行ができるようになるものです。

もし、相手から異議がでれば、通常訴訟に移行しますので、その時は、裁判で決着を付けることになります。

 

もちろん、支払督促をせずに、通常訴訟をいきなり提起することも可能です。

今回のケースでは、ある程度客観的な「相当な」報酬額を算出して、その金額で支払督促なり、訴訟の提起をしてみるのが良いと思われます。

(裁判手続きの種類と特徴については、こちらをご覧ください。)

 

報酬未払いは刑法上の詐欺に当たるのか

刑法上の詐欺罪(246条)は、

①人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

②人を欺いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、10年以下の懲役に処する。

と規定しています。

 

今回のような請負代金の報酬の未払いについては、原則として、民事上の問題であり、刑法上の詐欺の問題ではありません。

しかし、依頼の当初から支払う意思がなかったのであれば、刑法上の詐欺に該当する可能性がでてきます。

 

ただし、相手の意思がどうだったかという点を立証するのは、相当に難しくなることが予想されますので、告訴しても立件されることは難しいようです。

 

請負代金などの未払い報酬の回収に必要な内容証明の作成や訴訟手続きについては、豊中司法書士ふじた事務所にご相談ください。

 

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