今回は、司法書士試験は専業受験生じゃないと合格できないのかという、古くて新しい問題について解説します。
受験勉強の体験記については、こちらのコラムを是非ご覧下さい。
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兼業受験生は合格できるのか
結論から言ってしまえば、司法書士試験は、正社員や正の公務員としてがっつり働きながらでも合格できます。
手前味噌で恐縮ですが、私は正の公務員として、3Kと言われる用地買収の仕事をしながら、残業もしながら合格できました。
ただ、自分の同期を見回してみると、完全な専業受験生というのは少ないものの、時間の融通が効いたりハードワークではない非正規の職業に就きながら合格したという人が多いように思います。
ですので、私のようなガチのサラリーマンで残業もしながら合格というのは、なかなかレアかもしれません。
受験生時代に、なかなか合格できなくて、かの有名なオー〇マの山〇浩〇先生のブログで受験相談をしたことがあります。
私は、「正のサラリーマンとして平日は残業しながら、休日は家族サービスもしながらでも合格できますか」と質問しました。
山〇先生の答えは、「それだと、いつ勉強するのですか?まとまった時間を土日にでも確保しないと無理でしょう。」といった趣旨の回答でした。
この回答を受け、私は大いに悩みました。仕事を辞めることさえも考えました。
けれども、私が出した結論は、公務員として働きながら、家族サービスもしながらで合格しなければ意味がない、でした。
ですので、私の受験生活期間中には、様々なライフイベントがありました。
受験中に、係長に昇進し、結婚し、子供ができ、転勤をしました。全部、勉強しながら成し遂げたことです。
ですから、司法書士試験のために仕事を辞めようかどうか迷っている方に、声を大にして言いたいです。
「働きながらでも合格できる!」
働きながら受験をするメリット・デメリット
正社員などで働きながら司法書士試験を続けることには、実は様々なメリットがあります。
・給料があるため、生活に困らない。親のスネをかじる必要がない。
・結婚だってできる。
・お金があるので好きな教材を購入し、好きな講座や答練を受講できる。
・社会人としての経験が、合格後に役に立つ。
・勉強時間を捻出するため、仕事の効率化が上手くなる。
です。
しかし、正社員などで働きながらの受験であることのデメリットはやはり存在します。
まず、一日の可処分勉強時間が絶対的に少ないため、受験が長期化しやすいでしょう。短期決戦で合格したい方には不向きかと思います。
私の場合、平日は2~3時間、休日は5時間程度しか勉強できませんでしたので、合格には長期間を要しました。(5年は超えています。。)
次に、モチベーションの維持が難しいと思います。
現時点で安定した職業に就いているのであれば、司法書士資格の必要性が薄れるからです。
ですので、なぜ司法書士資格が必要なのかという点について、真剣に考え気持ちの整理をしっかりしておく必要があると思います。
私の場合、根拠のない司法書士になれば絶対に幸せになれる!という強烈な思い込みと情熱があったため、この点はクリアしていました。
自分で言うのもなんですが、司法書士になりたいと思う気持ちは、同期の誰にも負けていなかったと思います。
そして、司法書士試験には絶対に必要な最後の追い込みをかけづらいというのは、正社員等で働いている方には不利な点です。
私は、合格した年は、夏季休暇と有休を使って、試験の直前1週間休みを取って図書館にこもり、最後の詰め込みを行いました。
これが、奏功したと強く感じるところです。有休を取れる方は、上手く活用してみて下さい。
令和2年度司法書士試験の延期について
現在(令和2年5月9日)、司法書士試験の受験申込み期間が延長になっています。
試験日自体が延長になるどうかは、現時点では、発表はされていません。
受験生の皆さんは、大変かとは思いますが、延期をチャンスと捉えて大いに勉強なさってください。応援しています!