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自己破産とは
自己破産とは、端的に言うと、借金が支払不能状態となった場合に、裁判所の手続きにより財産を処分し弁済に充てた上で、残った借金を0にする手続きです。
破産開始の要件として、債務者が支払不能であることが必要です。
支払不能というのは、債務者の資産、収入、信用、労力を考慮して判断されます。債務が多くても、資産や収入が多ければ支払不能ではありません。
目安としては、借金総額を36で割った金額が月々の返済可能額を上回っている場合は、支払不能と判断されるものとなります。
同時廃止事件と管財事件
破産手続きは、債務者に一定額以上の財産がなく、免責許可(債務者の借金を0にする許可のこと)の上でも問題がない場合は、同時廃止といって、開始決定と同時に手続きが終了し、その後免責の手続きを行うこととなります。
一方で、債務者に一定額以上の財産があったり、事業をしていたり、免責許可の上で問題があったりするような場合は、管財事件となります。
管財事件では、裁判所によって破産管財人が選任され、債権者集会を行い、債務者の財産を競売などにより換金し、債権者に配当することとなります。その後、免責の手続きを行うのは、同時廃止と同じです。
破産手続きの大半は、同時廃止事件となります。
破産手続きの流れ(同時廃止の場合)
ご相談・委任契約の締結
受任通知の発送・債権者調査・・・ほとんどの場合、受任通知発送で債権者の取立てや督促が止まります
申立書類の準備・作成
破産手続き開始申立て
破産審尋・・・案件により行われます。ご依頼者様にて裁判所にご出頭となります。
破産手続開始決定・同時廃止決定・・・大きな財産がない場合等は、手続きが即終了します。
官報公告・免責の意見申述期間
免責の審尋・・・事案により行われます。ご依頼者様にて裁判所にご出頭となります。
免責許可決定
免責許可の確定・・・借金がなくなります。
※ご依頼者様に一定額以上の財産がある場合等は、同時廃止とはならず、管財事件となり、財産の競売や債権者集会、配当手続きなどを経る必要があります。
※免責不許可事由に該当する場合は、債務がなくならない可能性はあります。
破産手続きに必要となる期間
上記手続きの流れに必要となる期間については、同時廃止の場合、申立てから破産手続開始までが通常1カ月~2カ月程度、免責の意見申述期間が官報公告されるまでの期間を含めて1~2カ月程度、免責許可決定からその確定までで1カ月程度と予想されます。
なお、大阪地裁においては、50万を超える財産がなく、免責許可上も重大な問題がない場合、司法書士又は弁護士が申立てに関与していれば、即日審査が行われ、申立て日に即座に開始決定・同時廃止決定がなされます。
非免責債権とは
破産手続きは、ご依頼者様の借金を0にする手続きですが、以下の債権については、破産手続きを経ても、免責の対象とならずそのまま残ってしまいます。
- 租税等の請求権
- 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
- 破産者が故意または重大な過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
- 夫婦の扶助義務、婚姻費用分担義務、扶養義務等による請求権
- 給与等の請求権
- 破産者が知りながら債権者一覧表に記載しなかった請求権
- 罰金等の請求権
自己破産手続きの専門家
自己破産手続きについて、業として行える専門家は司法書士と弁護士だけです。司法書士は、裁判所に提出する書類は全て作成することができますので、破産手続きにおいても申立書類の作成を行い、手続きについて法的知識に基づいた情報提供などのサポートを行います。
弁護士との大きな違いは、審尋の期日に同行ができるかどうかになります。ただし、弁護士に依頼しても、ご自身が審尋に出向く必要があるのは変わりません。また、破産手続きの弁護士報酬相場よりも司法書士報酬相場の方が大きく安価となります。
破産手続きにデメリットはあるのか?
破産手続きを行うと、官報に掲載されますが、これはほとんどの人は見ていません。また、信用情報機関に事故情報が登録され、5~10年間は新たな借り入れができなくなります。
保証人に関しては、ご依頼者様の破産により影響を受けませんので、債権者から請求を受ける可能性はあります。
場合によっては、保証人の方も一緒に破産手続きを検討する必要があります。仮に依頼者様がすぐに破産しなくても、いずれ迷惑をかけてしまのであれば、早くに破産手続きを進めた方がむしろ得策と言えます。
このようなデメリットはありません
破産しても会社を解雇されることはありません。公務員の場合は、懲戒解雇になるということもありません。
また、破産しても年金受給権や選挙権はなくなりませんし、戸籍に載るということもありませんから、ご安心ください。
破産手続きの大きなメリット
破産手続きは、借金を0にし、人生をリセットできる劇的な効果のでる手続きであり、デメリットを大きく上回るメリットがあります。お一人で問題を抱え込まず、問題の解決に向け、少しでも早く手を打つべきと考えます。
まずは、当事務所にお気軽にご相談下さい。秘密は厳守いたします。
(以上、当事務所で行う債務整理は、司法書士法に定める業務範囲内に限ります。)
(登録外業者(いわゆるヤミ金)等の取立ては、受任通知によっても止まらない可能性はあります。)